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箱麹テスト
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毎年、前年の反省などをふまえて、改良を続けていく仕込み作業ですが、
今回は比較的低精米の酒類についての、箱麹法を試しています。
吟醸や純米吟醸では、ある程度の蓄積がある当社の箱麹
(10キロ程度の箱型の木箱で造る製麹方法)なのですが、
他の酒類に適用した場合と、従来の製麹法との差異を確認するために行っています。

よく、いろいろな方から、麹について
「麹はどうやって造っているの?」
と聞かれ、
「・・・です」と答えると
「蓋麹じゃないの?」(もっと小さい蓋状の木箱で製麹法)
とやや残念はふうな返答をされることがありますが
・・・誰が弊社の酒で蓋麹が適していると判断したんだあ、、、。なんて思うことも。

弊社の麹室は、比較的広く、乾湿差もとれるため乾燥しがちな癖があります。
なので、かなずしも蓋麹法が適しているとも言えないので、床麹法と箱麹法を
併用しているのです。
今のところ大幅な変更は考えていませんが、微調整は常に意識してのこのような作業なのです。

どんな嗜好品にもあるかもしれませんが、
メディアなどは古来の方法でぼくとつな職人が醸しているような感じが
ノスタルジーやイデオロギーに駆られて記事的にはいいのかもですが、日々研鑽をつみ
いかに、良質な酒をお届けできるかを競う、酒蔵にとってみると、その蔵に
あった最適な醸造方法を見つけ出すことこそ、消費者の皆様への恩返しだと思う日々です。
by tsuchiyasake | 2009-10-22 17:57
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